高級魚として知られるのどぐろ
のどぐろは、金沢市では古くから高級魚として親しまれ、料亭や割烹料理店などで、焼き魚の王様として出されていました。塩焼は特に美味で、白身魚らしい甘味のある身に、たっぷりの上質な脂がにじみ出て、口に含むと豊かな旨味を感じられます。2015年に北陸新幹線が開業してから、北陸に訪れた人たちがそのおいしさに感動し、口コミで広めたことで金沢名物として定着しています。いまでは正式名称の「アカムツ」よりも、石川県などでの呼称である「のどぐろ」のほうが一般的に知られているようです。
のどぐろは金沢の名物?
のどぐろは、日本海沿岸で広くとれる魚です。もちろん金沢市でも水揚げされていますが、島根県や山形県などでも多く水揚げをされています。最近は、“のどぐろ”といえば「金沢」というイメージを持つ方も多いようです。のどぐろを楽しみたいなら、ぜひ金沢をおすすめする理由をご説明します。
料理の文化と豊富な食材
リクルート社のアンケート調査によると「地元ならではのおいしい食べ物が多かったランキング」で石川県が1位に選ばれています(じゃらん宿泊旅行調査2023)。なかでも金沢市は美食の街として知られています。それは、白山麓から加賀平野、能登半島などの豊富な山海の幸に恵まれていることに加え、料亭や割烹店が数多く存在し、その料理技術にも秀でていることがあげられます。一般的に、美味しい食材は田舎で獲れ、優れた調理技術は都会で発達します。ですから、産地が近く、かつ調理の伝統も兼ね備える地域は決して多くはありません。
加賀藩から受け継がれる調理技術
かつて加賀藩は、江戸幕府に次ぐ第2位の石高を誇っていました。いわゆる外様大名であり、かつ強大な経済力を持っていたため、江戸幕府からしばしば警戒されておました。代々の加賀藩主は、幕府からの疑惑を払しょくするため、文化振興に多くの予算を費やしてきました。美食もその一つで、映画『武士の献立』で加賀藩に仕える包丁侍が描かれたように、専属の料理人が様々な創意工夫を凝らし、調理技術を磨いていました。
戦災に合わなかった金沢
江戸時代以降、日本は戊辰戦争や2度の世界大戦などを経験しますが、幸いなことに金沢市は大きな戦災にあわず、伝統を今も脈々と受け継いでいます。これが金沢市の大きな魅力といえます。宝暦二年(1752年)より続く『つば甚』や、加賀前田家に仕えた料理人にルーツを持つ『大友楼』などの、国内でも指折りの料亭が今も営業を続けており、藩政期からのあくなき美食への探求が、街の隅々に根付いています。歴史に裏付けられた高い調理技術をもって、地元でとれる鮮度抜群の食材を調理するため、金沢市では多くの美食が生まれたのだと考えられます。のどぐろも、その一つです。
のどぐろ北陸の味覚、とろける「のど黒」堪能プラン
せっかく北陸に来たのだから、のどぐろをたっぷり堪能したいという方に向けたプランです。様々な味わいでのどぐろをお楽しみいただけます。
【おしながき】
前菜 本日の前菜6種盛り合わせ
造里 本日の鮮魚盛り合わせ
椀物 加賀蓮根万頭
焼物 のど黒塩焼き半身
台物 のど黒のしゃぶしゃぶ
冷菜 本日の冷菜
食事 にぎり3種 手巻き寿司 味噌汁
甘味 季節の甘味
※仕入状況により内容が変更する場合もございます。
※3日前までの要予約 、1名様より承ります。
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